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業務紹介

レーザ処理

金型・機械部品への溶接・焼入れの歪で、お困りではありませんか?
レーザ技術を利用する事で、歪みの問題を解決します。

レーザ焼入れの概要

焼入れ硬度

レーザ焼入れの設備

レーザ焼入れ活用事例
自動車部品大物プレス金型コスト削減
型名 ドアインナープレス金型(図14)
材質 FC300
焼入れ部位 ビード部およびダイR全て
焼き入れ硬度 HRC58~63
改善効果
  1. 型材質をFCD600からFC300へ変更。材料コストを約20%(当社仕入価格比)削減。
  2. ビード部の工程変更によるコスト削減。ビードR部はカジリ・焼付き対策として、Tig溶接による硬化肉盛りを行い切削加工後、仕上げ磨きを行っていた。レーザ焼入れによりTig溶接・切削加工工程を除くことができ、大幅な工程短縮を行う事ができた。
  3. ダイR部硬度不良改善。従来ダイRは、火炎焼入れによる焼入れをおこなっていたため、硬度不良、クラック、溶融等の不具合が発生していた。レーザ焼入れにより硬度が均一な焼入れとなった。
  4. 表面処理の耐久性向上。表面処理には、硬質クロムめっきを施している。通常5~7万ショットで、再めっき処理をおこなうが、10万ショット以上生産できるようになった。これは母材の強度が向上し、めっき被膜と素地が破壊(凝集破壊)される現象が改善された為である。

図14 ドアインナー プレス金型

絞り金型可動入子の焼付き対策(捨て焼入れ)
型名 ステー絞り金型(図15)
材質 SKD-11
焼入れ部位 可動入子摺動面
焼き入れ硬度 HRC50~55

冷間金型用高合金工具鋼(SKD-11)へのレーザ焼入れについて、SKD-11の炭化物はクロムを含む合金炭化物成分。多量の炭素・クロムを含む合金工具鋼は、加熱領域で炭素が溶け出しすぎると残留オーステナイトが多量に生成され、良好な硬度がえられない。特に表層部は、軟化しやすい。そのため、レーザ出力および照射スピード等の調整が重要であるが、レーザ焼入れには、適した材質ではない。

改善効果
図15の絞り金型は、製品絞り形状の調整をおこなうためにトライの段階では、鋼材への焼入れはおこなっていない。そのため、可動入子の焼き付きが問題となっていた。可動入子の摺動面へレーザ焼入れ(捨て焼入れ)をおこなった結果、焼き付きは解消されトライ時間を大幅に短縮することができた。トライ後は、通常の真空焼入れをおこなう。

図15 ステー絞り金型モデル図

樹脂金型の焼付き対策
型名 モール樹脂金型(図16)
材質 S55C
焼入れ部位 ロッキングブロック合せ面、可動入子摺動面
焼き入れ硬度 HRC58~62
改善効果
金型ベースに彫り込まれたロッキングブロックおよび可動入子の摺動面へレーザ焼入れをおこなった。従来では、火炎焼入れにより硬化処理をしていたが、硬度のばらつきや歪み・変形の修正加工が必要であった。レーザ焼入れ処理後は、酸化被膜をペーパー除去する程度の仕上げで、修正加工の調整は不要となりコスト削減する事ができた。

図16 樹脂金型イメージモデル図&ロッキング部焼入れ写真

ローラーヘミング金型コスト削減
型名 ルーフローラーヘミング金型(図17)
材質 FCD600
焼入れ部位 ヘム折り面全周
焼き入れ硬度 HRC56~62
改善効果
従来は、火炎焼入れにより硬化処理をした後、歪み・変形を切削加工により修正していた。
焼入れ後の歪みが、0.1mm以下であれば切削加工が不要である。図17のヘミング金型は、空洞部が多く焼入れ時に発生する応力により、歪み・変形が起こる。通常の条件でレーザ焼入れをおこなうと、0.3mm程度の歪みが生じる。レーザ出力条件の調整と専用治具の製作をおこないテストを行った結果、歪みを0.1以下に抑えることができた。よって、歪み・変形を修正する切削加工が不要となり大きなコスト削減なった。

図17 ルーフローラーヘミング金型

レーザ溶接

レーザ溶接は、熱影響の範囲が狭く、溶け込みが深い溶接方法です。
レーザ光の高いエネルギーで急速に溶融した鋼の一部が気化し、金属蒸気が発生します。
金属蒸気が噴き出す時の反作用で、溶融している部分の先端部を押し下げます。
この結果、キーホールと呼ばれる細長い円柱状の中空部が溶融金属内に形成されます。
このキーホール内面にレーザが照射されることで奥深くまで入熱でき、溶け込みが深くなります。

レーザ溶接の優位性
  • 熱による歪み・ヒケの影響が殆どない
  • 針の先端など微細な箇所の溶接が可能
  • 狭くて深い箇所の溶接が可能
  • 溶接前の予熱、溶接後の熱処理が不要
  • 修正工程、後加工が大幅に短縮できる
レーザ溶接の用途
用途
  • プラスチック成形、アルミダイカスト成形等各種金型
  • 成型各種工具の補修、設計変更
  • 電子部品技術への応用
  • 板金加工への応用、その他
溶接可能素材
  • スティール(HRC60まで)
  • ステンレス
  • 鋳鋼
  • アルミ
  • チタン
  • ニッケル
  • 銅合金(BeCu、CrCu等)


…その他金属に対応いたします。

レーザ溶接とTIG溶接の比較

理想的な溶接=熱影響範囲が狭く、溶け込みが深い溶接

レーザ光は高いエネルギー密度をもっているため、熱影響範囲が狭く、溶け込みが深い溶接が可能です。
一方、エネルギー密度の低いTIG溶接は熱伝導だけで溶融するために、深い溶け込みができません。

低いエネルギー密度
(熱影響範囲が広い)

高いエネルギー密度
(熱影響範囲が狭い=理想的な溶接)

レーザ溶接

レーザ溶接はエネルギー密度が高く、母材を瞬時に溶融します。
熱が拡散しないので溶け込みが縦方向に深くなり、その結果、熱影響が少なくなり強固な溶接が可能になります。

TIG溶接

TIG溶接はエネルギー密度が低く、母材を瞬間に溶融することができません。 このため、溶け込みが横方向に広がります。
溶け込みを深くするためには長い時間、熱を加える必要があり、 余分な熱が横方向に伝わり母材の熱影響(歪み・硬度変化)が大きくなります。

レーザ溶接について
溶接棒の種類

溶接棒は、各溶接材料メーカーから殆どの種類を調達できます。

横へスライドしてください。

材質 溶接棒 成分(%) 硬度(HRC)
S55C Mold 90 C0.1 Si0.6 Mn1.2 Mo0.5 Fe残  
NAK80 Mold 90 C0.1 Si0.6 Mn1.2 Mo0.5 Fe残 45(窒化不可能)
Cu系 Mold 100 Fe0.1 Si2.8 Cu残  
SUS303 White 11 C0.08 Si1.0 Mn2.0 Cr17.5 Fe残  
SKD11 Mold 10 C0.4 Si3.1 Mn0.4 Cr9.0 Fe残 55 - 60(窒化可能)
SKD61 Mold 55 C0.2 Si0.5 Mn0.7 Cr5.0 Fe残 40 - 45(窒化可能)
FCD450 Ni C0.04 Si0.2 Mn6.0 Cr13.4 Ni残  
HPM38 Mold 20 C0.2 Si0.5 Mn1.0 Mo1.0 Fe残 40 - 45(窒化不可)
レーザ溶接加工サンプル
角出し肉盛
突起部の再生肉盛
鋼へ肉盛
レーザ溶接 金型修理・修正事例

1. 溝の底面の肉盛り

狭い溝またはリブの底面の肉盛りレーザ光かつ溶接ワイヤーが入れられる隙間があれば作業が可能

2. 溝の立ち面の肉盛り

狭い溝の立ち面の肉盛り緻密な溶接層はピンホールが少なく製品の修正に最適

3. 角出し

丸~曲線の形状を問わず角だし修正が可能

4. 異種金属溶接(角だし)銅合金+鉄系溶接

銅の入れ子、金型に異材としての鉄系の硬い肉盛りが可能
耐久性向上・硬度の硬化事例

5. 面盛り

周辺に熱影響を抑えた面盛りが可能
レーザはヒケ・ブローホールが極めて少ない。
研磨後ピンホールの出現がないので金型意正面に適用可能

6. 形状造作(円筒)

比較的、単純な形状は形状の復元が可能
但し、大きさに限度あり

7. 角出し(銅合金)銅合金+共材溶接

銅、銅合金も肉盛り・角だしが可能
共材の銅合金の肉盛り事例

 
シボ面(意正面)の肉盛り事例

通常溶接では、金型の意正面やシボ表面を修理することはほぼ不可能に近い
巣の発生、熱による面粗度の低下、歪、クラックなど後加工では対応できない問題が発生する。
熱影響が少なく、微細な肉盛り溶接が可能なレーザは金型の意正面の修正が可能。
金型製造工程や成形時のトラブルにも対応ができる。

溶接前

シボ面に巣穴または打痕きずがあり製品に転写

溶接後

欠損穴にそって少しづつレーザ溶接で埋める熱によるシボパターンの崩れを抑制できる

彫金後

彫金による加工でシボパターンを再現する

最新レーザによる大容量肉盛溶接の金型加工事例

レーザ肉盛り溶接の用途拡大
微細な肉盛り溶接から広範囲で大容量の肉盛り溶接へ

最新レーザ溶接機の導入で平均出力500W、ピークパワー15KWにパワーアップ
従来機300W Φ0.8mmからΦ1.2mmに溶接棒の使用範囲拡大で、実質工数の大幅短縮
500Wの高出力は、さらなる広範囲・大容量肉盛りが可能に

500Wの高出力レーザ溶接機の出現で300W時のΦ0.8mmからΦ1.2mmの溶接棒に使用が可能
広範囲の肉盛り溶接の実質工数の大幅削減

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材質 製品 レーザ肉盛り溶接
FC250
プレス金型 設計変更
肉盛り範囲 150 × 150 × 6mm盛り
加工時間 22 H
溶接棒 Φ 1.2 mm
溶接棒 種類 ニッケル
出力(W) 15 KW
FCD600
プレス金型 設計変更
肉盛り範囲 20 × 350 × 1mm盛り
加工時間 7 H
溶接棒 Φ 1.2 mm
溶接棒 種類 ニッケル
出力(W) 15 KW
SKD11
プレス金型破損の復元
肉盛り範囲 15 × 350 × 8mm盛り
加工時間 13.5 H
溶接棒 Φ 1.2 mm
溶接棒 種類 Mold 10
出力(W) 15 KW
SS400
樹脂金型 設計変更
肉盛り範囲 100 × 100 × 150
加工時間 40 H
溶接棒 Φ 1.2 mm
溶接棒 種類 Mold 90+
出力(W) 15 KW

中日クラフト株式会社